ケアのコツ教えます

介護のコツをおさえよう!

介護の基本業務の体位変換

体位変換は、自分で寝返りが打てない人の体位を定期的に変える介護の基本業務です。長時間同じ姿勢で寝ていると、圧力を分散できず血流が滞ってしまいます。血流が滞ると、血行障害や床ずれ、感覚麻痺などを引き起こす可能性があるほか、心臓や肺の機能を低下させることすらあります。そのため、自分で寝返りが打てない人には、介護士が2時間ごとに体位変換を行うことが奨励されています。

体位変換では、仰向けに寝る仰臥位、横向きの姿勢で寝る側臥位、うつ伏せに寝る腹臥位の3つの体勢があり、仰臥位と側臥位ローテーションするのが基本となります。体位変換をする時は、まず利用者に声掛けをすることから始めます。いきなり体に触れると、驚かれたり不信感を持たれたりする可能性があるので気を付けましょう。「体位変換をします」、「足を上げます」など、声をかけながら行うと利用者も協力的に動いてくれます。また、体位変換をする時は、利用者が快適な体勢であるか確認する必要があります。

慣れないうちはコツがわからず、体位変換に手間取ることもあるでしょう。しかし、思うように体位変換ができないからといって、力任せに行うのはNGです。利用者と介護士の両方が体を痛めるリスクがあります。ベッドの高さを調節し、できるだけ重心を近づけて行うと最低限の力で体位変換をすることができます。体を動かすことができる利用者の場合は、体位を変える方向に少しでも体を動かしてもらうと介護士の負担が少なくなります。※参考サイト:http://taiihenkan-kihon.com